『十二の遍歴の物語』を読む前に。
読書記録の第0回シリーズです。
図書館で、イメージ力を培うためにも小説を読もう! と思い立ってふと手に取ったのがこのガルシア=マルケス。
以前、同じ図書館でポール=オースター*1を引いてとても面白かったのをぼんやり思い出しながら借りることにしました。
ノーベル賞を獲った作品そのものではないものの、ノーベル賞作家というある種「分野のトップ」が描くものの水準がどんなものなのか、それを自分は汲み取れるのかというほんのりとした期待と不安を感じています。
【内容情報】
〈バラの傷〉から流れ出る血。雪の上に続く血の跡。傷口から流れる魂―コロンビアの小さな村にこだわってきた作家が、一転して、バルセロナ、ジュネーヴ、ローマ、パリといったヨーロッパの都市を舞台に、異国の地を訪れたラテンアメリカ人の孤独を、洗練された文体で描き、そのアイデンティティを模索する幻想小説集。
(「BOOK」データベースより)
【目次】
緒言ーーなぜ十二なのか、なぜ短編なのか、なぜ遍歴なのか
大統領閣下、よいお旅を
聖女
眠れる美女の飛行
私の夢、貸します
「電話をかけに来ただけなの」
八月の亡霊
悦楽のマリア
毒を盛られた十七人のイギリス人
トラモンターナ
ミセズ・フォーブズの幸福な夏
光は水のよう
雪の上に落ちたお前の血の跡
本編を読む前に内容を推測してみる。
- 思ったのは、12編とタイトルで言ってる……んだけども、まえがきのページ数がそこそこあるし、マルケスがどんな風にこれらの短編を作り出していくのかの経緯が語られていてそれ自体面白いし、実質これ13編じゃない?*2
- 異国のカタカナ固有名詞に大統領、聖女、マリアと、各短編のタイトル語句から想像するのは、私のような日本人からすると、ヨーロッパやあるいはそれよりもっと遠い異国の雰囲気。
- というか、小説の内容推理ってヒントが少なくて難しいね!
【著者情報】
G・ガルシア=マルケス
コロンビアの作家・小説家。架空の都市マコンドを舞台にした作品を中心に魔術的リアリズムの旗手として数々の作家に多大な影響を与える。1982年にノーベル文学賞受賞。
【書籍情報】
- 発売日: 1994/12
- 出版社: 新潮社 (1994/12)
- 言語: 日本語
- 単行本: 213ページ
- ISBN-10: 4105090062
- ISBN-13: 978-4105090067
あと、読み終わったらいっぺんはWikiの項目に目を通してどんな作家さんだったのかも見てみたい気がします。
それと、あらすじだとかこの記事を書くにあたって前情報を調べてた際に見つけたこの短編集についての論文も興味深いです。
https://researchmap.jp/?action=cv_download_main&upload_id=101932