MZVが解決できてない積分の問題に使えるかも(No.069)
この頃ようやく暑さが去ったと思いきや、地球が本来の暦を思い出したように急に冷え込んできましたね。
最近少しだけ「多重ゼータ値(MZV)」なる、数学の足し算どうしの背後にある奇妙な、だけどとても興味深い話の、ほんの浅瀬に触れて
「これ、まだ解決できてない積分の問題に使えるかもしれない?」
と、懲りなく夜更かししてしまいました。
深夜の三時に布団にくるまり半身を起こして計算用紙とにらめっこしていると、指先と背中が冷えてきて、今年も冬の到来を感じます。
さて、今回気づいた箇所は主問題の一部分に思いついただけで、全体の論旨も取っ散らかっているため手短になります。
”いずれは”主問題を解決できたあかつきには、あの時言ってたのはこの箇所で伏線回収されるのだな、とお伝えできると思いますので。
という対数の二乗があらわれる積分についてです。
なお、高校数学の範囲はいつもの如くやや踏み越えてしまいますのでご了解を。
積分の問題で対数が出ると、真数を置換するなどして早々に厄介を消去してしまいたいのですが真数が多項式になると往々にしてうまくいきません。
ですので便利な表現として、対数にはマクローリン展開という級数表現が知られています。
- log(1-z) = z/1 + z^2 /2 + z^3 /3 + z^4 /4 + ...
= Σn=1∞ z^n /n
z = -x とすれば、log(1+x) = - Σn=1∞ (-x)^n /n
したがって与式は、
ゼータみが感じられてきましたね?
各々のΣは別のインデックスmとnについて走査されると了解しておけば、記号をまとめて
総和と積分を入れ替えてしまって(いつもの如く厳密な吟味は割愛)