難問解決、決着編(前半)、解説に適したルート選び
この記事は、以前の書きかけで放っていたコチラの難問の決着編です↓
pedantic-ganger.hatenablog.com
(エ?コンカイハホントダヨーホントホント)
改めて問いを掲示すると、
を示せ。
言うて今回もご多分に漏れずかなりのヘビー級の問題でしたから前後編くらいには記事を分割させてもらおうかと思ってます。
執筆モチベーション的にはリスクですが、可読性(式を追いかけるダルさ)は幾分ましにはなるんじゃないでしょうか。
ざっくりと5つに章立てすると、
STEP2:tan置換
実は、昨年解決の糸口を見出した自分の解法の流れとはまたちがうのですが、前々回の
こちらの記事のコメント欄にてhuxidさんから提示して頂いた流れの方が説明が自然できれいだな、と感じましたので大いに感謝をしつつ紹介させていただく所存です。ありがとうございます!
さてさて、
いつものように(与式)に名前をJと付けましてとしましょう。
初手の指し筋として、と置換しましょう。
で、
x:0 → π/2
u:0 → ∞
ですから
となります。
STEP1 ファインマン・トリック
arctanが出てくれば、パラメータaを新たに導入し
としましょう*1。
鮮やかな積分の裏ワザとして知られる「ファインマン・トリック」です。
すると、見てもらえればすぐにわかることですが
ですね。
したがって、STEP3の先触れですが
と表されますから
を調べてみたくなります。
aで、arctan(au)を微分するということに注意を払って
log(u)は一旦わきに置いといて、部分分数分解をしてやると
ここで、
第1項目は以前の紹介した反転対称の例題より0になります。
第2項目について、と置換しますと、
したがって、というaの関数として、
の導関数が導けました。
なので次はこの導関数から原始関数を得る段に入ります。
→決着編(後半)へつづく。
閑話休題、執筆ウラ話
実は昨年夏に解法を思いつくに至ったきっかけが、コチラの解説動画↓
にて類題を紹介されていたのを見つけたことから。
1:00頃から解説されている、と書き替える手法をファインマン・トリックと合わせれば分母のtan(x)を約分して消去できるという、高等芸を使わせてもらって、当初は
と、初手の指し筋をこちらから切って計算を進めていったのでした。
のっけから重たいというか飛び道具すぎるよなー
鮮やかすぎて汎用的と言い難い説明になっちゃうなー
という懸念でしばし悩んでたのもあって、huxidさんの攻略ルートを選ばせてもらいました。
改めてコメント感謝です!