積分、arctanの使用例、一見して分からない繋がり
質問
∫tan^-1/(1+x^2)dxの積分方法を教えてください。 - Yahoo!知恵袋
回答
おそらく「tan^-1」というのが、tan(x)の逆関数であるtan^-1(x) のことだと思われるので、表記の簡便の都合で「arctan(x)」と書かせてもらいますね。
すると本問は、∫ arctan(x)/(1+x²) dx を解くことかと思われます。
準備として、
∫ 1/(1+x²) dx = arctan(x) +C
は有名ですので使用させてもらいますと(置換:x = tan(θ)で比較的容易に求まりますね)、
本問は
∫ y y' dx(ただしy = arctan(x) と書かせてもらいました)ですから、
= ∫ y dy
= y²/2 +C
= arctan²(x)/2 +C
似た形を使えないか・わかりにくい形をいかに適切に置き換えられるかが発想のポイントかと思います。
参考になれば幸いです。
返信
ありがとうございます!
申し訳ないですがもう一つお聞きしたいことがありまして、
同じ問題でx0→∞の定積分だった場合どうなるのでしょうか
たびたび申し訳ございません。
返答
はい、定積分の場合にも同様に押し図ることができます。
置換積分を行えば、不定積分の場合よりむしろ分かりやすいかもしれませんね。
置換:arctan(x) = y
tan(y) = x ですから
x:[0→∞] ,y:[0→π/2]
1/(1+x²) dx = dy
よって、
与式 ∫[0,∞] arctan(x)/(1+x²) dx
= ∫[0,π/2] y dy
= π²/8
一見して分からない繋がり
この答えπ²/8 って確か、分母が奇数の二乗である分数の級数も同じだったように記憶しています。
もしかしたらこの問題にも、思いがけない深い繋がりが背後に隠されているのかもしれませんね。