積分、整式の割り算、検算の厄介さ(No.023)
今日の質問お題はちょっと厄介でした。
質問
所感
- 分母が降べきの順になってない辺りでコピペのミスかもしれない、と想像。
- そもそも分母分子がどこまでなのかという、素朴な「/」による記法の配慮不足が素人さんっぽいなー。
- いっちょ(3次式)/(3次式)のていで解いてみるかーきっと整式の割り算で扱いやすくなるやろー。
回答
問題の字面がなんだか不自然な気もしますが、一応解いてみます。
STEP1.分母の3次式と分子の3次式で整式の割り算のようにして整数部分と残る分数部分とに分けることで、分子側の次数を下げます。
STEP2.分母の微分形が分子に現れるのなら、積分してlogにできますのでくくり出します。これで残った部分でさらに分子の次数が下がりました。
STEP3.今回の分母の3次式はよく見れば因数分解できます。
これを利用すれば部分分数分解ができますので、係数比較の3元連立方程式でも解いてさらに簡単な次数の分数関数へと分けることができました。
STEP4.さらにもう一声、(1次式)/(2次式)の形になっているところはSTEP2.分母の微分形が分子に現れるようにくくり出すことで、1 /(2次式)の形にまで煮詰めることができました。
STEP5.分母の2次式は平方完成によって2乗和の形へと変形できます。
これは tan(θ)へと適切に置換すれば、Arctanへと積分できる問題でした。
以上、あとは分けてまとめられるlogと各項の係数を整理してあげれば、積分出来上がりです。
想像以上に手間取ったー、参考になれば幸いです。
(回答ココマデ)
やり残し
さてここまで計算しておいてどうにも腑に落ちないのは、合ってる気がしない……というより仮に計算間違いをしていたとしても、式の具体的なイメージとして感覚が沸かない以上検算をして確認するほか無いのに、面倒なのが目に見えてわかっているため手が動かないことですよね。
「何となくミスっているような気分なのに確認するのが億劫。」
これって数学よりもむしろ仕事の現場でよく目にする状況なんじゃ無いでしょうか。
このめんどくささ・億劫さこそが検算(点検確認)の一番の厄介さだと思います。数学を学ぶ効用が一つ、「検算の厄介さに打ち勝つ力を鍛えること」と追加できそうですね。
……時間を見つけて微分して、検算するかぁ……